今回ご紹介する本は・・・・
ジャジャーン!!!
私のメイン分野(?なんのこと???)になります、サスペンスです。
しかも・・・・
私の大好きな西村京太郎さんの書いた「会津高原殺人事件」です。
西村京太郎さんと言えば、言わずと知れたサスペンス界の巨匠。
もう長年にわたり、サスペンス小説の世界で第一線を走り続けている作家さんですね。
特に、トラベルミステリーと言われる、電車などが舞台となるサスペンス小説が得意で、その中でも、電車を使ったアリバイトリックが超有名ですよね。
私も、若いころは、毎日電車で1時間くらいかけて通勤していたので、電車の中でよく本を読んでいたのですが、その時に、この西村京太郎さんンお作品は、本当によく読みましたよ。
話の展開がスピーディーで、長編小説でも一気に読めてしまうような、そんな話の作り方も、たくさんの方に支持されているところかと思います。
私も、この方の作品は何冊読んだか覚えていないほど読んできました。
そして、かならずと言っていいほど、読み終えた後、旅に出たくなるんですよ。
そのくらい、情景描写も上手で、自分が一緒に旅に出ているような錯覚すら覚えるほどなんです。
そんな、西村京太郎さんの作品を、先日読み終えたので、今回は、この「会津高原殺人事件」をご紹介したいと思います。
いつもと違う展開に・・・・
さてさて・・・・
先にも記載させていただきましたが、西村京太郎さんの作品の多くは、あるパターン的な展開がされていると思っているんです。
そのパターンとは・・・
事件が起きる → 捜査を開始する → 犯人が浮かび上がる → 証拠を探す → アリバイがあり、犯人と断定できない → アリバイ崩し → 犯人逮捕
みたいな感じかな。
西村京太郎さんの一番の特徴は、やはりアリバイ工作の巧みさにあると思っています。
毎回毎回、よくこれだけのアリバイを考え出せるなと、いつも感心してしまうんですよ。
それが、電車を使ったトリックだったり、飛行機だったり・・・
わりと乗り物がらみが多いかな。
だから、そのアリバイ崩しを、自分も一緒になって考えるのが、西村京太郎さんの作品を読む上での楽しみの一つだと思っています。
が・・・
この「会津高原殺人事件」は、ちょっといつもとは趣の違う展開になっていました。
まず、この話は、西村京太郎さんの作品の中でも、一番多い、警視庁捜査一課の敏腕刑事である十津川警部が主役のシリーズものです。
私も、この十津川警部のシリーズが一番すきです。
読んでいても、一番安心して読んでいられるんですよ。
この人に任せておけば大丈夫・・・って思える人なんです。
この「会津高原殺人事件」も、十津川警部の活躍により、事件を解決するというストーリーは変わりません。
その他の出演も、十津川警部の一番信頼している亀井刑事や、若手の西本刑事など、いつものキャストで繰り広げられています。
しかし・・・
今回、いつもの展開と一番違うのは・・・・
犯人がだれなのか、全く見えてこないという点です。
先にも書かせていただいたように、西村氏の作品の多くは、割と早い時点で犯人の目星がついてきて、しかしアリバイがあり、犯人と断定できない・・・。
そして、アリバイを崩す・・・という流れなんですが、今回は、本当に終盤まで、だれが犯人なのかわからない状態で話が進んでいきました。
しかも、事件の背景もよくわからない・・・謎の多い事件・・・と言う感じの展開でした。
しかし、だからと言って、まどろっこしい話の展開にはなっていないので、いつものようにとても読みやすいんですけどね。
一つの事件が次の事件を・・・・
今回は、記憶喪失になった、一人の男性の出現から、話が進んでいきます。
その男性は、返り血を浴びたような服装で、都内の公園に倒れているところを、警邏中の警官に見つけられ、病院の運ばれます。
しかし、その男性は、突然病院から逃げ出していしまうんです。
十津川警部は、会津高原で起こった、ある事件に、この男性が関係しているのでは・・にらみ、捜査を開始しますが・・・・
その事件の真相が明らかにならないうちに、第二・第三の事件が起こります。
まったく関係ないと思われる事件の中に、会津高原と言う一つのキーワードでつながっていく関係者たち。
十津川警部と亀井刑事の名コンビが、その謎を一つひとつ解き明かそうと、捜査を続けていくうちに・・・・・
十津川警部の推理が冴える。
謎が一つひとつ解き明かされていく中で・・・・事件の真相にたどり着く!
いった、この事件は誰が仕組んだものなのか・・・・。
読み進めていくうちに、どんどん自分がのめりこんでくることがよくわかります。
会津鬼怒川線
今回の事件の舞台となったのは、会津高原と会津鬼怒川線と言うローカル電車です。
会津の地で、事件を解決していく中で、様々な名所の情景が描写されていきます。
また、会津鬼怒川線というローカルな電車の車窓風景など、今、自分が、その場所を離れて、会津の地へ旅しているかのような思いになります。
それが、このトラベル作品のもう一つの醍醐味だと思います。
私も、この本を読みながら、会津高原に一度出かけてみたいと思っています。
推理小説としての、サスペンス小説としての面白さに加え、日本各地、又は、世界各地に旅するような思いを描ける楽しさ等、西村京太郎の作品が私達に与えてくれる楽しさは、無限大です。
読む者の、読み方、感じ方で、それぞれの楽しみ方ができるのも、西村京太郎氏の力量なのだと感じています。
是非、サスペンスに興味のある方が、その入門編として、西村京太郎さんの作品を読んでみてください。
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